転校生のイケメン彼氏
そして次の瞬間。
「ホント何なの?瞬くんに相手にされてないくらいさっさと気づきなさいよ!奈々らにも、瞬くんにも大・迷・惑!!いい加減にしてよね!」
こいつは群がっている女子たちに向かって叫んだ。
…矛盾してるよな。
こいつの考え。
まぁ正論なんだけど、お前が言える立場じゃねーだろ。
そんなことを思いながらも、隣をチラッと見ると…。
隣の席のヤツはポカーンと呆れ返っている。
…間抜けな顔。
ついつい笑みがこぼれそうになる。
ホント、おもしれー奴だな。
「で、何?」
「は?」
そしてまたなんとも間抜けな声を出す。
それにもツボる俺。
「は、じゃなくて…!美佳がさっき奈々に言おうとしたことだよ!!」
…クラスのほぼ全員がこいつらに注目している。
あぁ…。
これ以上この2人…ってか、隣の奴に気を張ってたら笑ってしまいそうだな。
だから俺は机に顔を伏せ、少し寝ることにした。