【企画】生徒会シリーズ2~やっぱり気持ちが大事です~
「会長の脱線は想定内です。どうぞ、話を進めて下さい」
「うむ。それでだ」
「や、話を進めるのはカレンダーのことじゃないけどね」
橘の言葉を都合良く受け止めた甲賀に突っ込む小山。
「しかし遅くても月末には発注しなくてはいけないんだ」
笹枝は助けを求めるように、再度橘を見る。
橘は一つ息を吐き出してから甲賀を見た。
「会長の実費でしたらどうぞご自由に」
「橘センパイ……」
「書記諸君、流れに任せないと胃に穴開くよ」
憧れの生徒会に入って数ヶ月。
二年生の新井田と笹枝は甲賀の運転する船から振り落とされないだけで精一杯だった。