月城学園生徒会の秘密
ーside颯斗ー

あれだけかよっ!!でも、あの恥ずかしいそうな顔はグッって来た…もっと雪奏が欲しい…でも俺のこんな心を見られたら嫌われないだろうか?

「颯斗君。」おれを君付けで低い声は一人しかいない。冬哉さんだ。

「はい。」と答えると、

「雪奏の事を考えていたんだろう?」あ、当たってる…

「俺も君位の時同じ事を考えていたからな。この心を見せてしまったら鈴美に嫌われないかとね。だが、今の俺たちは颯斗君から見てどう思うかな?」

「とても仲が良くて、互いを愛し愛され、信頼しているように見えます。」

「答えは見えているじゃないか。」と冬哉さんは微笑み、──この微笑み方雪奏に似ている…月のように温かく見守るような微笑み方─

そうか、俺が、雪奏を信頼しないでどうするんだ?と

「それに颯斗君。俺たちが仲が良いと言っていたがそれは少し語弊があるな。時宮の稼業は見ての通り死と隣り合わせだ。だからお互いが悔いの残らないようにしているんだ。」

冬哉さんは深呼吸をして、

「颯斗君。」何時にも増して硬い声だ。…今から言うことはきっと、いや、かなり大切な事だ。

「はい。」
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