この愛に抱かれて
響子は和服の女性が運転する車に乗り、診療所を後にした。


「あのー?」

助手席の響子が女性に話しかけた。



「なんだい?」


女は穏やかな表情で返事をした。



「ご迷惑かけて、本当にすみません」



「いいのさ。これも何かの縁だよ」



車は10分ほど走ったところで、料亭に入った。


料亭 はなむら


落ち着いた雰囲気の門構えは立派なものだった。
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