この愛に抱かれて
翌朝、響子は早くに目が覚めた。


廊下に出ると、房江が庭にいるのが見えた。



響子は縁側のスリッパをはいて庭に出た。



「眠れたかい?」



「はい。よく寝ました」



「そう。それはよかった」

房江は池の鯉にえさを与えていた。



響子は房江の横にしゃがみ込むと、自分の生い立ちを彼女に話した。


房江は時折池に餌をなげては、響子の話を静かに聞いていた。
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