この愛に抱かれて
「けど、それで幸せだったかい?」


「・・・」


「そりゃ、生きることに精一杯でそれどころじゃなかったかもしれないけど、そこに幸せがあったとは思えないね。
こういう言葉知ってるかい?・・・笑う門には福来る」



「はい」



「あたしの好きな言葉さ。笑顔の無いところには福は来ない。
誰かを恨んでギスギスしてたら、来るべき福だって逃げちまうよ」


房江は優しい目をして微笑んだ。



それから響子は従業員たちと朝食をとった。


久しぶりに食べた、美味しい和食だった。
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