この愛に抱かれて
「女将さん?」


「ん?・・・どしたね」


「私にも、何か手伝わせてください。何もしないんじゃ申し訳ありません」


「手伝うって言っても、うちは料亭だからね・・・」


「野菜の皮むきぐらいなら出来ます」


響子の明るくなった表情を見て、房江は少しばかり安心していた。


響子がいくらかでも前向きになってくれればいい。


房江はそう思っていた。



房江は響子を板場に連れて行き、板長の松永正治に 何か手伝いをさせるよう頼んだ。
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