僕と君と時々サッカー

今日も練習終わり

サッカーをやっているのはやっぱり楽しい。

良い感じで練習を終えた俺は電車に乗っていた。

「次はー城西〜城西〜」

車内アナウンスが響く

「杏花ちゃんが乗ってきたら…」

なんて妄想をしながらキョロキョロ探す俺。

いるはずはない。

だって時間遅いしな。

諦めて携帯をいじろうと下を向いた時

「爽馬!」

と呼び声がきこえた。

ふと上を見上げるとそこにいたのは秀人だった。

俺に向かってヒラヒラと手を振りこっちに向かってくる。

「久々だな〜」

と秀人は俺に言った。

「城西もいま練習終わりなの?」

俺は尋ねた。

「まあね、最近は選手権予選前だしいつもこの時間かな〜」

と秀人は話出した。

秀人は城西のキャプテンだ。

「爽馬、久々だしどっかではなさね?」

秀人の誘いに俺はOKをした

なんせ2人で話すのなんて本当中学生以来だからだ。

お互いつもる話も多いだろう。

桜道から乗り換えで2駅の所に住んでいる秀人は桜道で降りてくれた。

中学生のころいつも決まって練習をしていた公園。

俺らはそこに座りかけた。

「最近、サッカーどうよ?」

俺は秀人に聞きたかった。

「まあまあかな。
でも大学行って続けることにした。
プロの夢、まだ諦めきれなくてさ」

「そっか」

2人の夢はプロのサッカー選手だった。

先にそれを叶えてしまったのは俺だけど。

「正直な話
お前がプロに行くって決まってからだよ。
俺さ高校で辞めようと思ってたんだ。
だけど爽馬がプロに決まって俺もやっぱ諦めらんねーなって」

久々に聞いた秀人の本音

俺はちょっぴり嬉しかった。

「秀人はサッカーうまいよ。
城西で1番苦手なタイプ。
お前がいたから今の俺がいるよ。」

「よく言いますわ(笑)
お前は昔から俺らの2〜3個飛び抜けてたな。
すげーって思ってた。橘行くって言った時も」

秀人からいろいろ思い出話しを聞いて

俺もいろいろ話した。

中学から尊敬できる信頼してる相手

高校入ってからはライバルになった。

なかなか会うことが出来ず話すことができず距離がどんどんあくばかりだった。

俺はもちろん今でも秀人を尊敬している。
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