僕と君と時々サッカー
後半0-1
というのは相手チームにとってはかなり焦るものだ
相手の攻めもだんだんと過激になってきた。
しかし俺らはこんなことじゃ動じない
一人一人個の技術の見せ所だ。
後半40分。
あと少しで試合は終了だ。
中盤から俺の所にボールが飛んできた
俺はドリブルをしながらペナルティエリアまで持って行った
そのとき、相手のDFがボールを取ろうと足を出してきた。
俺はその足につまずき豪快にこけた。
審判からの笛がなる
相手チームの顔色が一気に曇った。
PK獲得だった。
キッカーはもちろん俺。
シーンとしずまりかえる中
俺とキーパーの1対1の勝負だ。
俺は勢い良くボールを蹴った
左側に蹴った俺のボールはキーパーをすり抜けゴールへ突き刺さった。
2-0の瞬間だった。
得点をとったあと、試合はすぐに終了した。
準決勝の切符を掴んだのであった。
試合終了のあと整列し挨拶をした。
すると相手高校のキーパーと親友の秀人が俺の所にきて
「お前、めっちゃうまかった。絶対全国行ってくれよ」
そう言って去って行った。
どちらかが勝てば、どちらかが負ける。
俺は勝った瞬間、全国へ行きたかっただろう相手チームの思いを背負っていることを
改めて痛感した。