「涙流れる時に」
「でも・・・奥さんの存在をわざとチラつかせるのはなぜ。。。?」るみ子はそれ理解ができなかった。

「・・・でも、私は好き・・・」泣きながらそれを確認する、るみ子は墜ちてもまたそうやって自分を奮い立たせていた。

それでも、満たされない週末は否応なしにやってくるもの・・・

「なんで連絡くれないの?」週末に近づくと、るみ子はいつも気持ちが沈でいた。

メールでの口調が荒くなるのも抑えられない・・・

「月曜には連絡するから・・・」牧村の口癖。

「今週もまたか・・・いつも、いつも・・・いつまで待たせるの・・・」

牧村には愛する奥さんがいるんだ。るみ子は何度、自分に言い聞かせても嫉妬が治まらない。

「・・・私って何なの・・・?」必要以上にメールをチェックする姿は実に惨めで。

それでも彼女は確認した。

「今晩も1通もなし×か・・・」孤独な金曜日の夜、るみ子をいつものカウンターバーで落胆していた。

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