鬼上司?と嘘恋から始めるスイートラブ
課長と目も合わず、会話すら交わさずに終業時間が来た。挨拶だけしたけれども課長からの返事はない。


分かっていたけれどやっぱり辛いな。でもその気持ちを引きずるわけにはいかない。



課長がオフとオンをしっかりと切り替えているから私だってたとえ辛くても泣きたくても私情は出しちゃいけない。



緒方さんと一緒に駅前店まで来た。私が庇ったのは間違っていたのかなと思うほど気にしているみたいで彼女はここまで口を開くことをしなかった。



「緒方さん。気にしないでください」



「ねえ、やっぱり私、本当のことを話すわ。だってあの計算をしたのは私だもの。嘘を吐いてあなたが課長から信頼をなくすなんて・・・」



「大丈夫です!私はいつも課長に怒鳴られていますから」


それに課長は、きっとわかってくれているから。


「でも・・・」



「だったら一つだけお願いしてもいいですか?」
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