やばい、可愛すぎ。

「素直になりなさい。馬鹿にしないから」


「……」


「そのお弁当は御影くんにあげるために作ってきたんでしょう？」


「……」


じいっと小夏ちゃんからの視線を浴びる。


……あーあ、どうして私は小夏ちゃんに嘘がつけないんだろう。

そう心の中で愚痴りながら、私は小さく頷いた。


「なら、それを渡して謝ってきなよ。たぶん、許してくれるから」

「……うー」

「うーじゃありません」

「……分かった」


小夏ちゃんの強い押しがなければ、きっと弱虫で意気地なしな私はきっと、

踏み出すことができなかっただろう。