やばい、可愛すぎ。


「皐月くんはっ……!

 好きって、言ったくせにっっ言ったくせにっっ!!」


ゆりが、唇をかみしめて、今にも泣きそうな顔でそういった。


なんで、そんな泣きそうな顔してるんだよ。

なんで、そんな……苦しそうに、してるんだよ。


心を横殴りされたような、衝撃に、俺は何か言おうと、口を開いた。


「ゆ、」


「誰が誰を好きだってっ?

 私の口から何も聞いていないくせに、私の好きな人なんて勝手に決めないで!!

 私は私が好きだと思った人に、好きだって言うんだから……!

 その思いを皐月くんに邪魔なんてさせない!!」



ゆりは、胸をぎゅうっと握りしめて、体を揺らしながらそう叫んだ。


そうだ、俺は聞いてない。

ゆりの口から、何も。怖くて、本当にゆりの口から聞いたら、それはもう逃げられない事実だから。


聞かなきゃって、分かってたのに。


もう、後悔しないって決めていたのに。


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