やばい、可愛すぎ。


核心をついたようなことを、耳元でささやかれて、

私は思わず「どうして」と言いそうになるのを飲み込んだ。


「ああ、ごめんね。

 これ別に俺の趣味じゃないんだけど。

 ちょっと試してみたくて、乱暴しちゃった」


「……っなら、離してください、今すぐに!」


「おー怖い怖い」


くっと掴まれた腕に力を籠めようとすると、

ますます掴んだ手が食い込んでくる。


血の気が引いていく。自分で立っているのが、やっとになる。


怖い、怖い、怖い。どうしようもなく───怖い。



きゅっと、目を摘むって、唇をかみしめた、その時。



声が───聞こえた。


その声は───





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