吸血鬼たちに甘く囁かれて
不意に黒崎君が私を見る。


「祈織は……行きたい?」


そりゃぁ、私も行きたいと思っている。


でも素直に行きたいことを認めちゃったらなんか悔しい。


「行きたい?」


もう一度黒崎君が聞いてくる。


「……ぃきた、ぃ」


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