ニセモノ×初恋=??
「……へ?」

児玉くんの顔が赤い。

「……ど、どうしたの?」

今度は私がたずねる番で。

尋ねてから、ストローを口に含んだ。

すると口元を隠しながら、

「……今日偶然、各務さんに会えただけでも嬉しかったのに、そんなふうに各務さんに褒められると嬉しくて……」

と視線をそらされる。

「んぐっ!!」

アイスティーを口に含んだ瞬間にそんな光景を見たので、児玉くんの可愛さに噴き出しそうになった。

―――ちょ、ちょっと!!その顔、可愛すぎて反則!!

むせこみそうになりながら、噴き出さなかった自分を誉めてあげたかった。

「……お、大げさなんだけど…」

私だって、まさか本を買おうとショッピングモールに入っている本屋に来て、偶然児玉くんに会えるとは思ってなかったから、実はちょっぴり嬉しかった。

考えてみたら、ニセモノの彼女になっても、一緒に遊んだことはなくて。

一緒に下校するくらいがせいぜい二人で過ごす時間だった。

なので私服姿を見たのも初めてで。

制服を見慣れていて、私服のセンスがイマイチの人がいるけど、私服すらも格好いいとなると、完璧すぎて羨ましく思えた。
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