ニセモノ×初恋=??
「え……?あ…」

涙を堪える間もなく、次々と出てきてしまい、

「ごめっ……」

周りに変に思われるだろうから止めようと思っても、そう思えば思うほど止められなかった。



―――何で……止まってくれないんだよ……。



慌ててハンカチを取り出す。


溢れた涙を拭って、鼻を押さえた。

けどその行動が、児玉くんとのハンカチ越しのキスを思い出させて。

ますます涙がこぼれる。


「うーっ、ごめん田神くん」


傍にいる田神くんが変に思われるだろうから謝る。

「こっちこそごめん、大丈夫!?」

「大丈夫大丈夫。もーっ、何でだろ、みっともない。止まんないや……」

自分がこんな女々しいなんて。

今までに感じたことない感情で、なかなか制御できなかった。



―――あー、もう、何なんだよ、ホント!!

こんなみっともない姿を田神くんにさらしてるのも、そのせいでまわりに変に思われるのも嫌で。



「ごめん、ちょっと降りる。また明日ね」

そう告げてから、まだ降りる駅じゃなかったが、着いた駅で走って降りた。


また次に来た電車に乗ればいい。

それまでにこのみっともない顔をどうにかしよう。


そう思いながら降りた駅のホームで、ひとまず人目につかないところに行こうとすると。



「沙菜ちゃん、待って!!!」

急に手を掴まれた。
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