ニセモノ×初恋=??
「児玉くんが謝る必要ないよ。何か事情があったんでしょ?私の方こそ、話を聞く余裕がなくてごめん」

児玉くんに頭を下げた。

「……自分でも情けないんだけど、児玉くんに二階堂さんが抱きついたのを駅で見てから、動揺しちゃって。凄く親しげだったし……」

「あー、やっぱりあの日、見られてたんだ…その日の夜、メールとか連絡つかなくなったから、もしかしてと思ったんだけど、まさか各務さんがそんなふうになるとは思わなくて」

児玉くんの言葉に、

「……だよねぇ……私も自分の行動にびっくりしたよ……」

思わず遠くを見る。

「各務さん本人がびっくりしたって」

児玉くんが笑う。

「だって、そのあと、学校にまで二階堂さんが来たし、そのときも児玉くんに抱きついてたから……下の名前で呼びあって親しげだったし…」

私がそう言うと。

手を握る児玉くんの力がわずかに揺れる。


そして。




「……それって、ヤキモチ……?」



何だか囁くような口調で、児玉くんが言った。



「えっ………」


さっきも聞いたその言葉に私が顔をあげると。


思った以上に穏やかな顔をしている児玉くんがいて。



恥ずかしさのあまり、否定の言葉を口にしようとしていた私は思わず黙ってしまった。
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