欲張りでいーでしょ!!!
席替え


『あ゛ー...席替えしたいッッ』

イキナリですが...


もう2ヶ月以上この席です!!!


左隣は問題児で、前は不登校...

右隣はインフルエンザで全然来ない...


呪われてるでしょッッ


て事で席替えする事にしてもらいました✩


『じゃあ 明日席替えしまーす
くじ運つけて来なさいよー』

なーんて言うけど…無理でしょ。

明日...かぁ。


チラッ


何故か目で追うのは...朝日。


そりゃあ...さ

好きな人と隣でラブラブ授業!!!
なんて女子の夢じゃんッッ!!!

でも...きっと無理なんだろうね...

くじ運ないし。


最近 全くってほど話してないし...


『あー...わりーな。穂高。』

朝日の声に思わず振り返る。

『ん。大丈夫だよ これくらい』

波音ちゃん!?


ザワザワ

『朝日君怪我しちゃったらしいよ??』
『こないだのサッカーの試合でしょ??』
『可哀想...グスッ』
『で、でも何で穂高さんが手当てしてんの!?』


ま、まさにその通り…


てか…怪我してたなんてきいてないよ。


何か…遠いなぁ


『あ、杏!!!
そこにあるバンソーコー取ってもらえる??』

『へっ!?』

イキナリ名前を呼ばれてびっくりした。

『こ、これ??』

はい!!!ってバンソーコー渡したら

『ありがとね!助かるわ』

にこやかに笑う波音ちゃんは
めちゃくちゃ可愛い。

きっと朝日もいちころー…な笑顔で波音ちゃんがバンソーコーを渡すと

『あー…ども。』

えぇぇ!?何か怒ってる!?

不機嫌そうに波音ちゃんからバンソーコーを取ると

『ちょっと持ってきて。消毒液。』

なーんて。王様かいッッ

『あ、うん!!!』

私が急いで返事すると

『お前じゃねぇ。穂高だよ』

え??

『了解デス』

軽くウインクすると波音ちゃんは走っていった


タタタタタッ

な、何か最近話してないから緊張す、する…

別に喧嘩してるわけじゃないし…よしッッ!!!


『あ、あのさ朝日』

『ん??』

相変わらず声のトーンは低い…

『な、何か怒ってる??』

『はぁぁ!?』

『だ、だって…』

『別に。いつも通りですけど??』

『い、いつももっと笑ってたし、
もっと沢山…話してたじゃんッッ』

ハッ


い、言ってしまった…



これじゃあ変な女だぁぁぁ



『…よ』

え??

『お前だからだよ。
そんな…笑ったり話したりすんのは。』

ドキッ

『え…っと//////それってどーゆー…』

『杏ッッ!!!』

『キャアッッ!!!波音ちゃん!!!びっくりした!』

て、てか…な、何…今の



どれだけドキドキさせるのよッッ!!!///


『はいッッ朝日!!!』

『ども。』


穂高 波音。

お世話係で笑顔が可愛い女の子。

ロングヘアーの茶髪がサラサラ!!!


朝日とは…隣の席だっけ。


『杏ッッ少しいいかな??』

『う、うん??』

な、何だろう。


『杏って…朝日が好きでしょ??』

ビクウッ

『え!?な、何で』

『顔に出てるから。』

や、やだッッ///


『私もなの。』

『ほへ??』

『私も朝日好きなんだよね』



はい??




『そ、れで…??』

『明日の席替え…近くになった方が朝日を好きになる権利を持つでどーよ??』

『ーッッ…』

な、何それッッ


『ふぅーん。度胸ないんだね』

ムカッ

『やってやるし。そんなお子ちゃま争い。』

『じゃ、くじ運にかけなね。』





ヒューッ


言ってしまった…



『紗羅ぁぁぁ』

『また何かあったか??』

『実はッッカクカクシカジカで…』

『へぇ。明日席替えで宮沢と近くになった方が好きになる権利…ね』

『どーしよう…』

『どーしようも何も…くじ運じゃん。』

『クッ…』

そ、そーだった。

『てか…杏と同じクラスに何度もなった事あるけど…1度も好きな人と隣になった杏見た事ないな。』

グサッ

『どーせ…私はくじ運悪いですよーっだ!』

抽選会だって毎回ティッシュだし!!!

もう…あきらめ

『杏、いくらくじ運ないからってあきらめるなんて言わせないからね??』

『紗羅…』

『ここは、必殺技よ』


ゴクリッ


紗羅の…必殺技ッッ!!!!?


『それはー…』





『おまじないよッッ✩』

『バイバイ紗羅(*´∇`)ノ』

『人の話を最後まで聞けぃッッ!!!』

『おまじないとか…the✩くじ運じゃないッッ』

『ほら、帰ったらmailしてあげるから。』


まぁ…やってみても悪くないかなぁ。


~家~

『お、紗羅からmailだー…なになに??』


✩席替えの日の朝 パンダ と9回書いて好きな人を思い浮かべながら自分宛にmailを送る


✩席替えの日好きな人の背中にウインクを3回する 誰にも見られないと効果的


『これなら急ぎで出来るかな…』


~朝~


朝からケータイやると眠い…


『パンダ…っとぉ。』

好きな人を思い浮かべて…



朝日…隣になりたいよッッ!!!



~学校~


『おはよー!杏!やった??おまじない』

『うん!!!後はウインクかな!!!』

『頑張ってね(  ̄▽ ̄)v』

『うんッッ!!!』


~朝の時間~


『ウインク…』

バチッバチッバチッ


やっぱり照れるなぁ…///


『では席替えしまーす!ここに番号書いてー』

ドクンッドクンッ


…番号は…どーしよう。



ここはー…


良い!って事で11にしておこう!
くだらないけど…


『じゃあー!くじは決まったわね。
名前言っていくわね。1列ずつよー』

ドクンッドクンッ



お願いッッ神様ッッ!!!



『前から田中 佐原 藤本 星河』

ドクンッドクンッ


『2列目ー…真高 宮沢 橋川』

真ん中の列…2番目!!!



『じゃ、次女子ね』

ドクンッドクンッ

『前からー 井澤 土橋 横山 冬波』


ドクンッドクンッ


『2列目ー…遠藤 』

ーーーッッ








『笠原 平野 高橋』

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



う…そ


と、なり!?


ほっぺをつねってみた。

『痛い…夢じゃない…!!!』


『げー、隣 笠原か。』

『宮沢ッッ!!!げーって何よ。げーって!』


あぁ。


神様 仏様 天使様 悪魔様


私ッッ!!!人生で1番嬉しいかも(*≧∀≦)



『杏』

『波音ちゃん??』

やっぱり怒ってるよね…!?

『潔く諦めるよ。
2人の絆は引き裂けないみたいだし』

『ごめ…ムグッ』

イキナリ口を塞がれた

『謝らないで。みじめになるだけだから。』

ううう…キツイ

『ま、…負けた事だしね。
負け惜しみくらいさせてよ?』

優しい笑顔が私に向いた。

ドンッ

肩を後ろにおされて

『ワッ』

『うわ…笠原、大丈夫か?』

そこは朝日の腕の中!

『あ…//////』

『杏ー!伝えないと伝わらないよ(  ̄▽ ̄)v』


波音ちゃんはロングヘアーの茶髪をフワッとひるがえしてピースした。

『ーーーッッ///』

『伝えるって何を?』

『あ、朝日は知らなくていいのッッ///』


さぁ、ドキドキライフSTARTです!
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