欲張りでいーでしょ!!!

決着

ワァーワァー

体育館に歓声があがる


私はユニホームに身を包んでいて
目の前には同じ姿の紗羅。


今は決勝戦。


見事、トーナメントを勝ち進み
決勝戦まで来た


『卓球女子決勝戦は....
B組、夢山紗羅VS E組、笠原杏!!!』

ワァァァッ


『B組とE組は両者一歩も譲らず、
同点でこの球技大会を進めてきました!!!
ここで、決着です!!!』



紗羅....。

今は、敵。



朝日は忍を保健室に送ってるから
まだ来ていない。



大丈夫....かな....。




ドクンッ


『では、START!!!』


『『お願いします』』

紗羅からサーブが来る




~5分後~


ッッ....。


『おぉ!
11-8で、夢山、1セット取りました!!!』


あと....1セット。

次負けたら....ドクンッドクンッ


目をつぶったとき



『笠原杏!!!!!!!!!頑張れっっっっっ』



うるさい体育館に響きわたる声。


『朝日....』



私は朝日が後ろで応援する掛け声にドキドキしながら
紗羅との試合を勧めていった


『12-13で夢山リード!!!
あと一点で勝負が決まります!』


スマッシュ....さっきから外しまくりだけど....

入れなきゃ!!!!


手を後ろにふったとき




『杏....ッッ』

後ろにいたはずの朝日が右にいて


今まで見た事ないくらいの笑顔でガッツポーズしてた


その笑顔があまりにも可愛過ぎて



スカッ


ドッシーン



スマッシュを外してそのまま顔面から転んだ



『夢山紗羅、同時にB組、勝利ッッー!!!!』


ワァァァァッ



オデコを抑えながら半泣き状態で立ち上がった


私のせいで....ウッ....



『みんな....本当にごめ....』

『杏ぅぅ!お疲れ様!!!!』
『かっこよかったよ!』
『優勝は逃したけど準優勝だもんな!』
『最後、めっちゃ感動したよー!』


『み、みんな....』


もう、泣いちゃって顔ぐしゃぐしゃだし。


『杏、最高』


朝日に抱きついちゃったし。




悔しいけど、最高に楽しかった。


E組、大好きっっ!!!!


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