死神のレシピ
食べられる



私は思わず、大鎌を盾にしてうずくまった



「ごめんなさい、ごめんなさい
つい良い匂いに引き寄せられて。
誰にも言いませんから
許してください!」



「お腹空いているの?」



その男は意外なほどの優しい口調で、そう言った



恐る恐る顔を上げて、男の顔を確認した



そこにはビックリするほど優しい笑顔があった



私はその笑顔にほだされて



思わず「うん。」と答えた


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