死神のレシピ
私とダレルはトンネルの中に足を踏み入れた



トンネルの中は真っ暗闇



その暗闇はどこまでも続いていた



私達はその中を浮遊しながら延々と進んでいった



まるで掃除機の中にいる気分だ



ダレルを見ると泣きながら私の腕にしがみついていた



さっきまで母親を心配させない為に、一生懸命強がっていたんだな



私なんかとは比べ物にならないくらい、優しくて強い子だなダレルは



私はダレルに話しかけた



「ダレル、私はミーシャ
よろしくね。」



「よろしく…。」



「天国はとてもいい所よ
すぐに気に入ると思うわ。
もう少し辛抱してね。」


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