愛というキモチのカタチ。
ソファに押し付けられたのだと気付くのに、さほど時間はかからなかった。


「魁斗のタバコの臭いなんかさせやがって…気にいらねぇな。」


眉間に深く皺が刻まれる。


「あ、きら…」


名前を呼ぼうとした唇が、熱く燃えるような口づけに塞がれた。


「呼んで…俺の名前…」


息つく暇もないほどに強く絡まる舌先。


吐息が漏れ、呼吸が乱れる。


「彬ちゃ…」

「ちゃんはいらない。名前だけ呼べよ…」


首筋に腕を回し、しがみつく。

溺れてしまう…このままじゃ、溺れちゃう。

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