愛というキモチのカタチ。
でも。


ずっと好きだったと言ってくれた。


「バカだな。俺にとってお前は極上の女なんだよ…そんな女を簡単に手放す訳ないだろ。
式はちゃんとやる。ケジメだ、俺の。」


サラリと髪を撫でる大きな手。

優しくて頼もしくて。


いつだってアタシを包み込んでくれる。


「ごめんなさい…」


ひろい背中に腕を回し、ポツリと呟いた。


「いや…俺も話せばよかったんだよ。このはは若いから…俺みたいなおっさんの嫁になるの、嫌なんじゃないかとか思ったりな。」


ぎゅう。


抱きしめられて苦しくて。



それだけ彬が自分を求めてくれているのだと思うと、顔がにやけるのが分かった。



「締まりのねぇ顔。」

「ひどっ!」


仲直りは優しいキスで。


いつもの約束。
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