愛というキモチのカタチ。
何故なら。


「あの、離してくださいっ」


抱きしめたまま離そうとしない梶の身体をぎゅうっと押しやる。


彼はスキンシップ過多なのだ。


このせいで結構誤解を生むのだと本人が言うくらいに。


「ごめんごめん。」


ようやく身体を離し、手にしていた資料を差し出す。


「プリントアウトしたので課長のデスクに置いて帰ろうと思ってたんです。チェックは3回しました。誤字脱字は無いと思います。」


事務的にそう言うと差し出したプリントを押し付け、自分のデスク横にあるバックを持つ。


怖いから彬ちゃん呼ぼう。


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