あたしと3人の王子様*




全力で平然を装ったつもりだった………が、




「何言ってんだ? 白石、さっき呼ばれてただろ?」




ギクッ! ……まずい




「あ、もしかして職員室の場所がわからなかったのか~? 先生が連れて行ってやろう♪」




え、ぇえ!?




先生、余計なお世話です!!




なんて思っている間に、あたしは先生にグイグイ引っ張られていた




だ、誰か助けてー!!




「あれ、花? 帰らないのか?」

「あ、颯ちゃん! 先に帰ってて!」




せっかく……せっかく颯ちゃんと一緒に帰れると思ったのにー!!















―――ガラッ




「……失礼します」




一礼してから地理の先生の所に向かう




「お!白石いたのか! お前、罰としてこれな」




怖い顔からは想像できないくらい爽やかな笑顔で笑った先生は、山積みにされたプリントを指さした




「それ全部ホチキス留めしたら帰ったらいいぞ!」




ぜ、全部?




嘘でしょ……




早く終ったら走って颯ちゃんのこと追いかけて、一緒に帰るつもりしてたのに!




あたしの予定は軽々と壊された





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