セカンドデビュー【完】
「靴もバッグが同じなのも、同じブランドが好きだから。母さんは君のお母さんの影武者でもコピーでもない」
「そんなこと言ってない。女ってお揃いが好きだから」
「そうだよ。母さんは君のお母さんが大好きなんだ。オソロがいいんだって」

噂には尾ひれがつくものだ。
しかし、世間からは、琴音はアヤさんの子供には見えなかったんだろうか?

ずっと傷ついていたのかな。
オレはノートパソコンを片付けた。

「……撮影は終わってるんだし。帰ろうか」
「うん。寄って欲しいところがあるんだけど、いい?」
「ああ、構わない」
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