異世界にて、王太子殿下にプロポーズされました。
「でよぉ!その女化粧で真っ黒な顔でホラーだったわ」
コソコソコソコソ。
「マジかよ!いくら好みでもそれあり得ねえって」
カサカサカサカサ……。
「やっぱ女は胸だろ~D以上はねえとな」
サササササッ!
「ん?おまえ今オレの肩触ったか?」
「はぁ?何が悲しくてヤローの肩なんか触るかよ。キメえっての」
よし! 敵陣突破成功。
道幅いっぱいに広がってばか笑いをしてた男子校のヤツラの中を、見事なスキル効果で突っ切ってやった。
「ふっ……愚か者め……いてっ!」
鈴華にデコピンを喰らわせられて、涙目になりながら親友を睨んだ。
「あんた、いつまでんな事してんのよ。男が苦手なのは分かってるけど、そこまでする必要あんの?」
目をつり上げた親友よ……マジで鬼みたいだから怖いってば。今度は額にチョップを食らうから言えないけどさ。
「ん~別にいいじゃん。男なんていなくっても、世界は回るよ」
「男のタネが無きゃ人類滅亡するだろ~が!」
二発目のデコピンを容赦なく喰らった。