異世界にて、王太子殿下にプロポーズされました。
「う~ん……」
あったかくて、なんだか気持ちいい……
無意識のうちに手を伸ばして、それに触れた。
うん、やっぱりいい。このゴツゴツした硬さが……って!?
あれ?
あたし昨夜はキキと一緒に半徹夜で地図を写してたはず。
眠くなってから煎餅布団にバタンキューして……泥みたいに眠って?
こんな多少弾力のある壁なんてあったっけ? しかも凹凸があって……しかもここ。なんかすごく厚さがある。
けど、暖かい。そんな壁なんて存在するの?
『君も、意外と大胆だね、ユズ。そんなに僕の体が恋しかったのか?』
「へ?」
なにか今……聞きたくない聞き覚えのあるような声が聞こえた……気がする。
思い切って、パチリと目を開いた……ら。
目の前にあったのは……
何一つ身に付けていないキラキラ王子さまの爽やかな笑顔で。
『おはよう、ユズ』
あたしが離宮じゅうに響くほど叫んだとしても、たぶん悪くなかった……はず。