異世界にて、王太子殿下にプロポーズされました。
ライベルトはあんな事を言ってたけど、見くびられては困ります。
キラキラに囲まれ育ったのはダテじゃないってばよ!
『あら? キキ、ユズ様はどちらにいらっしゃるの?』
『あ、ミルミさん。申し訳ありません。先ほどまでお茶を飲んでたんですが』
侍女長のミルミさんの姿を見た時から、既に準備を整えていたスキル“空気化”を発動させた。
その後“周囲と一体化”を重ね合わせたあたしは、コソコソと庭園から離れてた。
これからの予定は確か“礼儀作法”と“歴史”の講義がある。
なんで異世界に来てまで勉強しなきゃならないのさ~!
2人を振り切ったあたしはまんまと逃走に成功。
そのまま勝手知ったる場所へ逃げ込み、グレーのボロボロなワンピースへ着替えると、スキルをモブ化へ切り替えた。
あたしは勉強よりも、もっと役立つ事がしたいの。
お昼が済んだふりをしながら、下働きに混じって様々な仕事をこなした。