さがしモノ
「あんたさ、なんでクラスで堂々と友達宣言してるわけ?」
「別にさー。言いふらすみたいなことしたくなかったんだけどー。
てかね。転校生ちゃんと友達になるつもりとかさらさらなかったしねー。」
「はぁ。じゃあなんでああなったの。」
「ん、まぁ流れでー?」
そう。流れだ。
あれはたまたまに過ぎない。
「あっそ。」
「冷たいねー。リオン。
あ。でもねー。あえて言うなら″利点″かなー?」
「は?利点?」
「そー。友達になる利点。」
そこまで話したところで、1階の購買に着いた。
「ッチ。混んでるわー。
あたし、パン買ってくるから、席とっといて。」
「はいはーい。りょーかい。」
席取りにされたわたしは空いている席がないかきょろきょろと視線を動かしながら歩き出した。