スノードームと恋の魔法
ダウンジャケットのポケットから小屋の鍵を取り出し、鍵穴に差し込む。
僕もここに来るのは久しぶりだった。
かじかんだ手に息を吹きかけて温め、鍵を回した。
カチャリ
小さな音を立てる。
ドアノブに手を伸ばし、扉を引く。
ギギ・・・と軋んだ音を立てて、扉は開いた。
外気とさほど変わらない、冷たい空気が鼻に付く。
雪に覆われた窓は光を遮られ、小屋の中は薄暗かった。
小屋の中に入り、電気を付ける。
ぱちりとスイッチの音から何秒かして、ちかちかと点滅しながら蛍光灯が付いた。
スノーブーツの靴底に付いた雪を叩いて落とし、一段高い部屋に上がる。
入口に佇むミライちゃんを振り向くと、目を見開き、ぽかんと口を開けていた。
「・・・すごい」
ほぅと白いため息を吐き、うっとりとした視線で部屋の奥を見る。
「スノードームっていうんだよね?・・・すごい、壁一面、スノードームだ」