スノードームと恋の魔法
慌てた様子でミライちゃんは玄関の扉を開き、「今、行く~」とお爺さんに答えた。
「今の話はまた会った時に話すね」
少しほっとしたような表情で、ミライちゃんはにっこりと笑った。
「またね」ミライちゃんが右手を差し出した。
僕は右手で彼女の握手に答えて、彼女の手の平をそっと上に返した。
ポケットに突っ込んだままの左手をその上にかぶせる。
彼女は自分の手の平に置かれたこぶし大のそれに目を丸くする。
「これって、スノードーム?」
うんと僕は頷いた。
「手作り?」
2度目の頷き。
ミライちゃんに僕の友達になってくれたお礼がしたくて、スノードームを手作りしてみた。
売っているスノードームと比べたら、僕の作ったスノードームは工作のレベルだったけれど、調べてみたら、家の中にある材料で作れるみたいだった。
空になったジャムの瓶を使った。蓋の部分に綿を敷いて、雪山を作った。紙粘土で雪ダルマを作り、接着剤で固定する。
スパンコールやキラキラ光るフィルム地の折り紙を細かく刻んで中に入れる。これが雪になる。