スノードームと恋の魔法
56、57、58、59・・・
「お孫さん?」
来た。
ぴくりと体が強張る。
お爺さんの知り合いが後ろにいる僕に気付き、声を掛けてきた。
僕は俯いたまま、ぺこりと頭を下げた。
何だ、挨拶もしないのかい?と言わんばかりにそのお爺さんは眉をしかめた。
「すみません、この子は・・・・・でして・・・」
「あぁ、そういう事でしたか?以前、誰かに聞いたような気がします。こちらこそ、うっかりしてまして、すみませんでした」
お爺さん2人はお互いにお辞儀をし合う。
あれ?結局、いくつまで数えたんだっけ?僕実験、失敗だ。
お爺さんたちが階段を上り始めたので、僕はその後をついて行った。
大人が4人は横に並べるだろう広い階段は全部で300段程あり、初詣をするための村の人たちの列がすでに出来ていた。
僕と同じくらいの子供の声がすると、僕は緊張し、じっとスノーブーツを見つめながら、誰にも見られないように頭を下げた。