スノードームと恋の魔法
石畳の階段の脇は木々が広がり、横道に逸れないように、等間隔に提灯が連なっていた。
僕はずっと先まで続く提灯を見上げた。
先はまだ長いらしい。
脇を見ると、まだ誰も足を踏み入れていない、銀世界の闇が広がっていた。
反対に、人々が連なる石畳の階段は解けた雪で、足元はびちゃびちゃしていた。
このまま道を逸れて、闇に向かって走り出したいような気分になる。
白い息を吐きながら、暗闇の中でぼんやりと光る提灯を眺めていた。
ゴーーン、ゴーーン、
12時になったらしい。
まだ階段の途中で、鐘の音が響き渡る。
「明けましておめでとうございます」
「今年もよろしくお願いします」
あちこちから新年の挨拶をする声が聞こえてきた。
階段を上りきると、縁日のような活気に溢れた境内に出た。
人が溢れ、松明が燃え上がり、お坊さんが大きな鐘を突いている。
僕たちは参拝への列へと向った。