スノードームと恋の魔法


冬に入り立ての今の時期は湖にはった氷が薄い部分があるから、決して氷の上に乗ってはダメよとお母さんに言われていた。


ボクはお母さんの言いつけの通りに、湖の上を避けて、湖畔の周りをぐるりと回った。


暫く行くと、目の前に小さな木のお家が見えた。


普段は湖の上に建っているお家なのか、入口から丸太の橋がにゅっと伸びていて、少し湖から浮いた高い部分にお家は建っていた。


こんな所にお家があったんだ。


この湖にはよく遊びに来ていたけれど、いつもは向う側の岸の方で遊んでいたから気付かなかった。


湖は結構広いのだ。


周りの景色が変わらないから、いつの間にか随分遠くまで来てしまったみたいだ。


引き返そうかと迷ったけれど、空を見上げたら、お日様がてっぺんに来るまではもうちょっと時間がありそうだ。


ボクは好奇心を抑えられず、その小屋に向かった。


氷が解けてつるつると滑る橋を渡ると扉の前に立った。


扉の右側には小さな窓があったけれど、曇っていて部屋の中までは覗けなかった。


お家の前をうろうろしていると、ギギと軋んだ音を立てて、扉が開いた。


ボクはびっくりして、お家の床下に潜り込んだ。


床下の湖が凍っていてよかったなってほっとした。


< 51 / 102 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop