スノードームと恋の魔法
昨日、眠る前にお姉ちゃんと聞いていた曲だった。
彼は音楽に合わせてリズムを取りながら、飲み物を飲んでいた。
くるりと方向転換をし、まずいな、こちらに近づいてきた。
机の前の椅子を引き、足元にいたボクに気付いたのか、おやっと驚いた顔をしていた。
ボクは苦し紛れに目を瞑った。
眠ったふりをするのって熊さんと遭遇した時だったとボクは後から思い出した。
「これは珍しいお客さんだな」
そう言ってふっと声の主はふっと笑う。
相手が怒ってないと思ったのでボクは薄目を開けて、彼を見た。
にっこりとほほ笑んだ優しそうなお兄さんがボクを覗いていた。
ボクはぱっと起き上り、「ごめんなさい!」と頭を下げた。
お兄さんは驚いた表情をして、
「僕の言ったことがわかるなんてすごいなぁ」と感心してた。
きっとボクが小さいのにきちんとした言葉遣いができることに驚いてるんだと思う。
「ボクはまだ子供だけれど、賢いんだよ」と返すと、お兄さんは「なるほど」と笑顔で頷いた。