スノードームと恋の魔法
「何で?」
ボクが訊ねると、説明するのは難しいなぁと首を捻った。
お兄さんは子供のボクに解りやすいように話そうとしてくれたけれど、ボクは賢いからすぐに理解できた。
お兄さんは趣味でスノードームを作っていたのだけれど、彼のお爺さんがなかなかの出来だと褒めてくれたらしい。
お爺さんが知り合いにスノードームを見せた所、お土産ものとして直売所で売ったらどうかと提案してくれたらしい。
なのでお兄さんは、毎日ここ(アトリエっていうんだって)でスノードームを作っているらしかった。
週末になると、一週間かけて作ったスノードームを持ってお爺さんが直売所に納品しているらしい。
今日は土曜日なので、丁度納品の日らしくお兄さんのスノードームは手元には残っていないらしい。
クリスマスが近づいているから、お兄さんのスノードームはプレゼントに人気があるんだって。
「あっ!」
ボクが突然大きな声を上げたので、お兄さんは驚いた。
「どうしたんだい?」
「大変だ!お兄さんと話していたら、時間を経つのを忘れてた。お母さんとお姉ちゃんが帰って来ちゃう」
留守番の約束をしていたんだった。
曇った窓からお外を覗くと、お日様は随分高い位置にあった。