スノードームと恋の魔法
ボクは慌てて体を匂ってみた。
・・・よく解らない。
「お兄ちゃん、寝過ぎで鼻が可笑しくなってるんじゃないの?」
そう言い返すと、とろんと半開きの目をぱちぱちさせて、そうかもしれないと珍しく賛同していた。
全力疾走して疲れたボクは、そのままお兄ちゃんの隣に丸くなり、ひと眠りした。
お外から戻って来たお姉ちゃんの機嫌はとっても悪かった。
お母さんの話だと、お気に入りのラジオが壊れてしまったらしい。
雪の中に落としてしまって、どのボタンを押しても、ツマミを合わせても何も聞こえなくなってしまったのだとか。
ご飯が食べ終わると、お姉ちゃんはそのまま子供部屋に籠ってしまった。
帰ったら、一緒にお外で遊んでくれるって約束したのにな。
その約束は忘れちゃったみたいだ。
「ねぇ、お姉ちゃん」
ボクはそっぽを向いたままのお姉ちゃんの背中に声を掛けた。
お兄ちゃんはいい加減、寝るのに飽きたらしく、お母さんの話し相手になっているみたいだ。
寒い雪の中に出るのは嫌なんだって。