スノードームと恋の魔法


お姉ちゃんはぴくんと体をこわばらせて、小さいボクの背中に隠れた。


お兄さんがにこにこしているので優しい人だと安心したらしい。


徐々に緊張が解け、お兄さんに向かってぺこりと頭を下げた。


「さぁ、あがって」とお兄さんはボクらをアトリエに上げてくれた。


お姉ちゃんはアトリエが珍しいのかきょろきょろと辺りを見渡している。


「遊びに来たの?」


「うん、それもあるんだけど・・・お兄さんにお願いがあるんだけど・・・」


「お願い?」


お兄さんはしゃがみ込むと、目を丸くしてボクを見つめた。


「あのね、お姉ちゃんの大事なラジオが壊れちゃったんだ。お兄さん、直せる?」


う~ん、どうかなぁとお兄さんは少し困ったような顔をした。


「雪の中に落としちゃったらしくて、音が聞こえなくなっちゃったんだって」


「直せるかは解らないけど・・・よかったら見せてくれないかな?」


お兄さんが手を差し出すと、ボクとお兄さんの顔を交互に見ていたお姉ちゃんが、肩からかけたポシェットの中からラジオを取り出した。


お兄さんはラジオを手のひらに乗せて眺めたり、ボタンを押してみたりして、立ち上がると、作業台に向かった。


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