スノードームと恋の魔法


机の引き出しから何かを取り出すと机の上でラジオを分解し始めた。


お姉ちゃんとボクはじっとお兄さんの背中を見つめてた。


「ねぇ、大丈夫かなぁ?」お姉ちゃんは心配そうだ。


お兄さんは振り返ると、にっこり笑って「大丈夫、電池が切れてただけみたいだ。直ったよ」とお姉ちゃんにラジオを返した。


スイッチをONにすると、ノイズ音が聞こえて来た。


チューナーを合わせて局を選択する。


「直ったわ!」


音楽が流れだすと、お姉ちゃんはぱぁと笑顔になった。


「ありがとう」


ぺこりと頭を下げて、ラジオを受け取り、大事そうにポシェットの中にしまった。


お兄さんは嬉しそうなお姉ちゃんの様子を微笑みながら眺めていた。


「ミルクを淹れてくるよ。ちょっと待ってて」


そう言うとお兄さんは小屋を出て行った。


ボクは頷き、お兄さんを見送った。


窓に張り付いて、お家に向かうお兄さんの背中を眺めていたら、隣のお姉ちゃんがぴょこんと顔を出した。


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