スノードームと恋の魔法


その日は前の日の晩に雪が降って、朝起きると青空が広がっていた。


新しい雪が家の周りに積もり、だんだん地面が高くなる。


ボクはこの日もお兄さんのアトリエに出かけて行った。


コンコンと扉をノックすると、


「そろそろ来る頃だと思ったよ」と笑顔のお兄さんが迎えてくれた。


最近では、アトリエにボク用のミルクが常備されている。


ボクらはストーブの前に座ってお茶をしながら会話を楽しんだ。


お兄さんがスノードームを作っている時は、作業を観察したり、奥のスノードームのコレクションを眺めたりした。


お兄さんのアトリエはとても居心地が良くて、そこにいるとあっという間に時間が過ぎていった。


「もうそろそろ帰らなきゃ」


重たい腰を上げると、ちょっと待ってと、お兄さんに呼び止められた。


「今日は何の日か知ってる?」


いきなりの質問に首を捻る。


今日は何の日なんて、ボクには解らない。


「今日はクリスマスなんだ」


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