スノードームと恋の魔法
「友達かぁ」その響きにボクは嬉しくなった。
ボクだってヒトの友達はお兄さんが第1号だ。
えへへと照れながら、ボクとお兄さんは見つめ合った。
いつもは小さな銀世界を作るお兄さんの繊細な手が、ボクの頭を撫でた。
お兄さんとまた会う約束をして、ボクは家路についた。
家の前でお母さんが険しい顔をしてボクを待っていた。
すっかり遅くなっちゃったみたいだ。
心配していたらしい。
「ごめんなさい」
頭を下げたものの、お母さんはぷいと踵を返し、お家の中に入ってしまった。
子供部屋に戻ると、お兄ちゃんが鼻をひくひくさせて、まただ!変な匂いがするぞ!とボクの周りをぐるぐると回りながら、しかめっ面をした。
お姉ちゃんは「やめなさい」と一喝したものの、「母さんのカミナリが落ちるぞぉ!」と冷やかしてきた。
ふぅとボクは溜息を吐く。
暫くして、お母さんが「ちょっとこっちに来なさい」とボクを呼んだ。
洞穴の中は薄暗く、ひんやりとしていた。