スノードームと恋の魔法


「お爺さん、亡くなってたんですか?」


確か彼はお爺さんと2人暮らしだと・・・いつの間に亡くなっていたんだろう?


・・・知らなかった。


「えぇ、1年前に。僕と比べると祖父は活発で、近年は自然保護の団体を立ち上げて、森に不法投棄されたゴミの回収のボランティアを行っていたんです。たまたま足場の悪い所で作業を行っていたため、足を滑らせてそのまま崖から落ちてしまったのです」


「そんなご不幸が・・・」


思わず両手を口に当てて、息を飲んだ。


立ち上がり、彼の作った仏壇の前に立ち、合掌する。


「外傷がなかったのが不幸中の幸いでした。とっても安らかな顔で眠っていたんです」


「唯一の親族だと伺っていました。残念です。お爺様にもお会いしたかった・・・」


彼は私の顔を覗き込むとふっと笑みを浮かべた。


「人はいつ死ぬのか解らない・・・祖父の口癖でした。ご存じかもしれませんが、僕は10歳の時に両親と祖母を亡くしています」



彼の父親の最初で最後の親孝行だった。


祖父母を誘って出かけた海外旅行先のツアー、山道を走行中に観光バスが横転し、ガードレールを突き破って、そのまま海に放り投げ出された。


その時座っていた席順で、幸いにも彼と祖父はバスから逃げ出すことが出来た。



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