にゃんこ物語り1~えりなちゃんとシロ~
「あ・・・」

えりなちゃんはつい口から声が漏れました。

「あぁ!」

それにつられたのか、自発的なのか、小さな犬の飼い主さんは、小さな犬を抱いたまま えりなちゃんの方へと 近づいてきました。どうも、知り合いのようです。
えりなちゃんは、つい“あ・・・”と言ってしまいましたが、実はその人が誰か まだわかっていません。

えりなちゃんが口を開けて、一点を凝視しているので、ママはその目線の先を追いました。

「まぁ!」

「ご無沙汰しておりますー!こちら、えりなちゃん?ずいぶん大きくなって!」

「ええ、もう高校生になりましたの。えりな、ご挨拶して」

「あ・・・こんにちわ」

「えりなちゃん覚えてるかしらねぇ」

「えりなが小さいときよく娘さんとうちに遊びにきてくれたのよ、覚えてる?」

「ん~」

「覚えてるはずないわ。だってえりなちゃん まだ、ハイハイしてたのよ(笑)」

「そういえば、リエちゃん いくつになった?」

「もう25よ、ここで働いてるの。」

「まぁ!お医者さん?!」

「ちがうの、ちがうの。“トリマー”って知ってる?」

「なにかしら?」

「まぁ、いわゆる、ペットの美容師さんね。」

「いいじゃない、素敵!」

「でも、せっかく高校は進学校に進めたから、てっきりそのまま大学に進むものだと思っていたけど、子供ってよくわからないわ(笑)」

「そうなのー。でもすごいじゃない、美容師だなんて!」

「まぁ、あの子は楽しく仕事してるみたいだし、トリミングは他の動物病院よりも安くしてもらえるから、何も言えないけどね。」
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