虹の架かる橋
「ケイの話しをユタカから、たまに聞いてたんだ…。」


そうだったんだ…。



じゃあ、私の気持ちをユタカは知ってる訳だし、マサに知られてしまってるのかな……。


「それで、2週間位前にユタカに訊かれたんだ…。」


「マサ、お前は誰を大切にしたいんだ?って言われて俺は、黙ったんだ…。」



「そしたら、ケイがNZに行く、って聞いて、俺は驚いたんだ。」


「渋谷で最後に会った時、俺は完全にふられた訳だし。」


「ケイが何を考えて、NZに来ようと思ったか、分からないけど、俺は、気が付いたら、チケットを取ってたよ…。」


マサはそこまで、一気に話しをした。


私は、マサの言葉と声を聞いていた……。


毎日、マサの声を聞きたいと思っていた私…。


今はその願が、一つ叶った事を幸せに思えていた…。


< 287 / 305 >

この作品をシェア

pagetop