虹の架かる橋
それからの私は、マサの前では明るく振舞った。


心配させたくなかったから。


次の日の休日も、1人で浜松見物をして、夜にはみんなと普通にご飯を食べていた。


その次の日も仮免のテストは2回エンストしたが、なんとか合格した。


仮免を取ってからは、日にちが過ぎるのが凄く早く感じた。


一日が過ぎると、マサと一緒に居られる時間も一日減る。


心の中では、それが凄く辛かった。


浜松から帰りたくない、とも思った。


そしてユリは卒検を受けて、落ちる事もなく帰ってしまった。


別れ際に、私とユリは抱き合って泣いた。


短期間だったけど、ユリとは親友、と言ってもおかしくないくらい仲良くなっていた。


お互い「電話するからね。」と言って別れた。



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