変わり者同盟
でも・・・でもっ!!!


「ふーゆかー?」

ハッとすれば、菜子ちゃんが私の顔を覗きこんでいた。


「え、えと・・・」

あわあわと口開けば、菜子ちゃんはニヤリと面白そうに笑った。


「冬香、気になるんでしょ。」

「!!!」


私は途端に、顔に熱が集中するのが分かった。


ば、バレて・・・・・・る、か。

だって昨日、すももちゃんに気持ちがバレてること、普通に知らされたし・・・
その場に、菜子ちゃんも美沙ちゃんもいたんだもんね・・・


「ハァ・・・。ったく、菜子は本当、意地悪好きよねー。」


美沙ちゃんがやれやれというように肩をすくめた時、ガラッと教室のドアが開き、すももちゃんが入ってきた。


「お!すもも、トイレからお帰りしたのだね!
スッキリした?」


菜子ちゃんがご機嫌にぶんぶん手を振れば、すももちゃんは苦笑いをこぼした。


「菜子、テンション高いね。スッキリはしたから、安心して。」

「そっか!なら良かった良かった♪
で、いつ告るの?」


・・・・・・・・・・・・な、菜子ちゃんさらっと凄いことを・・・

目を丸くしていれば、すももちゃんが私に気付き、成程というように頷いた。


「菜子、冬香の反応見て面白がってるんでしょ。」

「おやまぁ。すぐ分かっちゃうんだねぇ。」


え!?そ、そうなの!?


すももちゃんはハァーっとため息をつく。

「分かるよ、それぐらい。
だって菜子だもん。」



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