夏休み
「おう!」
「え?」
雪美の家に戻ると、そこには大量のスイカが切られて置いてあった。
「いっただきまぁす!」
挨拶もそこそこで、直哉以外の四人は凄い勢いで食べ始めた。
「おっ!新記録!」
「俺の方が飛んだぞ!」
恒例のスイカの種を飛ばし合って、哲と優は競いだした。
「直哉くんも食べな!早くしないと無くなっちゃうよ」
雪美が手招きして、スイカを勧める。
「この子たちこんなんだから、きっと飽きないと思うよ、折角の夏休みだものいっぱい遊んでいきな」
「はぁ、・・・この村には他にも子供がいるんですよね」
「そうね、他にっていっても、全員で二、三十人くらいね。部落もあって、それで分けるとここはこの三人だけかな」
「へぇ」
「そうだ!明日の朝ラジオ体操に参加してみたらどう?多分全員集合してるも思うよ」
「はぁ」
えっと思いながら、顔に出さない様に返事をした。
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