黒猫屋敷

ナツはニッコリと
笑うとどこからか
裁縫道具を取り出した。



一番大きな針に太い糸を通すと


ハラワタを蝶結びで
繋がれた二人のもとに
座り込んだ。


「注射しまーす」


そうナツはいうと
太い針をオレンジ頭のこめかみに
横向きに針を刺し貫通させた。


「ァアアアアアアアアアアアアアア」
「動いたら脳みそに刺さるよ。」


ナツの冷たい声が
一気に奇声を打ち破る。


針が通ったこめかみから
太い糸が通り出した。

白く太い結び目が
徐々に赤く染まり行く。


ナツは容赦しなかった。

隣に座るひ弱の男をオレンジ頭の方へ
めいいっぱい
近づけるとひ弱な男のこめかみに
再度同じく針を通す。

ひ弱な男はオレンジ頭とは
違い悲痛な叫びを
耐える代わりに唇を噛み締め
その唇からは
大量に血が溢れ出す。



ズブっと針が刺さる音と

ポタポタと流れる血の音が

オレンジ頭の奇声で
消されて行く。


「ゴ、ゴメ…
ヒギャァアアアアアアアアアアアア」

ナツは繋ぎ目を埋まらせるために
強く引っ張る。

その激痛が二人を襲うほど
オレンジ頭は発狂していく。


< 25 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop